Golden Route Strategy

~局面打開力ってどうやって身に着けるんすか?~ ジェンガ2本同時に抜いたことある?

 
 
いやー! いい季節っすね! 
「好きな季節っていつ?」と聞かれたときは迷わず、
「初夏ですね」
って答えるって決めたのが19歳。
 
 
 
あれから32回目の初夏、恵比寿の東口で元社員さんと飲んでて、
 
 
 
「二次会どうします?」って話になったら、
その後輩が
「この時間、ボクのオススメの場所があるんすよ」って言って
西口のシェイクシャックの先のローソンの前に連れてかれたんすよね。
 
 
 
えっ?
ココらへんにあるのはアメリカ系のお店だけじゃないか?ww
 
 
と思ってたら、
 
「ちょっと待っててください。」
って言って、いきなりナンパし出したんですよ。
 
 
 
 
 
「えっ⁉ww」
 
若干引きながら、しばらく観察してると、
なんか不自然なことに気付いたんよ。
 
よく見ると、
声をかける人と声をかけない人がいるんよね。
最初は顔で選んでるんかと思ったんだけど。。。
 
どうも違う気がする…。
 
ココは行く…
 
ココは行かない…
 
 
「はっ!」
 
 
その瞬間、思わず酔いが半分くらい醒めたんすよ。
 
 
 
 
そうか!! 
歩くスピードで行く行かないかを決めてるんか! 
 
 
 
 
 
聞いたことがあるぞ! 
 
シゴデキはゆっくり歩いている人に声をかけるっていう話を!! 
 
 
でも…
 
なんでわざわざココまで移動してきたんだろ? 
 
 
「はっ!!」
 
 
その瞬間、思わず酔いが全部醒めたんすよ。
 
一応、恵比寿?知らんって人のために、
ボクらがいた場所を図解しといてやろう。
 
 
そう! 
ココはまさに本陣である恵比寿駅を背にした
「背水の陣」! 
 
 
 
 
そして、
 
そう!! 
ココは三つのエリアから敵がなだれこむ要の三角州! 
全ての女子たちが終電を目指し、
駅に向かい集まる集積地! 
 
 
しかし、
駅に向かう場所なら他にもたくさんある。
だが、ココだけが持っている、
 
「圧倒的な地の利」
 
一番重要なポイントは…地図を見ていただけではわからない。
 
その答えは…
 
コレだ! 
 
 
 
そう! 
 
とんでもない下り坂!!
 
その高低差、たったの100mの間に、驚異の15m!! 
 
ふつうの人間なら、自然と歩くスピードが上がってしまう。
まして、終電を前にした飲み上がりなら、尚更だ。
 
だが、どうだろう。
俺は目を疑った。
そんな中で、10組中1組ほどいる。
 
明らかにスローペースで歩いてくる女子たちが、
 
 
そう。
コイツは、無駄クリックを避けるために、
CVRの高いターゲットをクリック前に見極めていたのだ!! 
 
 
 
さて、ほぼなんの関係もない前振りに、
めちゃくちゃリソースを使ってしまって、
今、ものすごく反省している。
 
本題は、そいつが二次会で聞いてきた言葉だ。
 
 
今、そいつはDM0の3年間で学んだ課題発見力を活かして、
メーカーで部長として成果を上げているとのこと。
 
「ただ、正攻法では解決できない場面で
ハイパフォーマンス出すのがムズイんすよ、
タムラさんの無茶苦茶な局面打開力を学び忘れたって」
 
「あははw ムズイよねww」
 
 
結局その日はテキトーに流した、
局面打開力…か…。
 
あれから、少し考えるコトがあったから、
今日は彼に向けてのアンサーをシェアしようと思う。
 
 
確かにたまに言われる。
局面打開力が高いって。
まあ、自分ではぜんぜんわかんないんだけど。
 
 
 
まず、ボクが最初にやること、当たり前なんだけど、一つ目のコツは、
周辺の流れを含めた課題の正確な把握
っすね。
 
 
 
 
たとえば、この前のクライアント様と話しててこんなことがあったんすけど、
 
 
「ボット内の都度→定期のアップセル率が2%しかないんです・・・!」
 
 
「まあ、ざっくりカテゴリーだとアパレルだし、そもそも定期ムズイけどクソみたいな数字だな。。。」
 
 
「アップセル画面を修正しようと思うんので、アドバイスください!」
 
 
 
 
まあまあ、落ち着こうぜ(笑)
 
 
 
 
 
「そもそもなんで悪いんだろうね?
ちゃんとお客様の気持ちを理解するところからがスタートだよ。
 
 
 
 
どんな現象であれ、前後関係なくして語れないと思うのね。
 
 
だからアップセル画面とにらめっこしてるだけじゃノンノン。
 
 
「まず、バナーからお客さまが通ってきた(=見てきた)導線を、
クリエイティブと数値を突き合わせしながら、まんべんなく見ていこうか。」
 
 
 
 
 
「バナーは商品見せてる感じか。まあよくあるよね。」
 
 
 
 
「LPのFVも悪くないね、訴求もわかりやすい。」
 
 
 
 
 
「で、CTAが来て、なるほど。CTAが購入数量ごとに分かれているのね、1枚、2枚、3枚、5枚から選ぶんだ。」
 
 
 
 
 
「数量選んだ状態でボットが立ち上がって、名前とか聞いていくのね。」
 
 
 
 
「このままだと都度購入なので、全部必要事項聞いたら、ボット内で3枚定期のアップセルオファーです。」
 
 
 
 
 
 
 
「ん?」
 
 
 
 
 
 
 
「3枚定期??さっきのCTAでは、1枚から5枚まで選択肢あったよね??」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「都度だと1枚~5枚まで選べるんですけど、
定期は3枚のコースしかないんです。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「え!!!!」
 
 
 
 
 
つまりこういうコトか。
 
「さて、1・2・3・5枚! どれにしましょう!」
 
「うーん。。。5枚!」
 
「ココでお知らせです! 
3枚定期にしません⁉」  
 
「いや、だから5枚だっつってんだろ」
 
状態か。
 
 
 
 
 
「たくさん欲しいから5枚買うって言ってる人とか、
1枚しかいらないよって言ってる人に3枚定期おすすめしても、
そりゃ定期率上がんないでしょwwww」
 
 
 
 
 
 
 
で、入口の枚数別の定期率見たら、当たり前だけど、
3枚入口の人の定期率は5%なのに、他は1%だったんよ。
 
 
 
 
 
 そりゃそうだよね。
 
 
 
 
 
 
 「まずこうしましょう!2枚の人は2枚定期!3枚の人は3枚定期!
入口でほしいって言われた枚数ごとの定期、つくっちゃいましょう!!
 
 
 
 
 
 
「・・・。いやそういうことがしたいんじゃなくて・・・。」
 
 
 
 
 
明らかなアウェイ感が会場を包んだよねww
 
 
 
でもいいの! 
 
ふたつ目のコツは、ズバリ
「フレームごと変えよう。空気なんか読まない!
フィジビリ無視で我が儘に!」
 
 
(まあ、結局、3枚のまま、表現でなんとかしようっていう結論になったんだけど)
 
 
 
 
で、アウトプットはというと、
 
 
 
もともとこんな感じに誰に対してもただアップセルオファーをぶつけていたのが、
 
 
 
 
こんな感じに入口で選択した枚数ごとにシナリオを分けてみた!
 
 
 
 
んで定期率は最大10倍になったんよ! 
 
 
 
余談なんだけど、この時、面白いことに気付いたんだよね。
 
 
こっちの3枚セットからの定期アップセル率は20%だったんだけど、
 

 

こっちの2枚セットからの定期アップセル率は10%だったんよ。
 
 
 
 
なんでだと思う? 
 
 
2枚の人に
「同じ値段でもう一枚もらえますよ」
 
っていうのより、
 
3枚の人に、
「同じ枚数がこっちのほうが安く買えますよ」
 
っていうほうが、
圧倒的に刺さるんよね。
 
 
 
プロスペクト理論における
損失は利得の2倍って公式がそのまんま当てはまってておもろいよね。
 
 
 
 
いずれにしろ、
お客さんの前後の流れからして、
不自然な状態がある状態の時って、
たいていなんか理由があるんよね。
 
 
 
前の担当がどうだとか
システムがどうだとか
 
そういう妥協や思考停止が
お客さんの自然な導線のボトルネックになって堰き止めてるとこはチャンスよね。
 
「妥協しない」
「なにがなんでもやる」
 
ってキモチだけで
指一本で変えられるから。
 
 
フレームごと変えるっていうのと
似たような頻出ケースに
「金」
の問題がある。
 
 
 
 
 
F2転換率15%の時、
タイミング分析して、30日以内のチャネルもメール、DM、アウトまでやって
オファーもつけてるけどなかなか転換率がエベレストまで上がらな
なんて時、
 
 
「初回箱を豪華にしようぜ!」
「クーポン金箔にしようぜ!」
 
 
って言うコト、結構あるんだけどさ。
 
これもだいたいアウェーの空気が半端ないんよね。
 
70点までは詰められてるわけだから、これで良くね?的な。
 
 
 
でもさ。
状況的に、リスクとってきたいとこなんよ。
 
正攻法に則って、優等生の施策で、ファビュラスな成果が出てないってコトはさ、
お客さんのテンションが上がりきってないわけでしょ? 
パンチ力が足りないわけでしょ? 
 
 
 
じゃあ、お客さんのテンションってどうやったら上がるん? 
 
 
 
「予想外」
 
期待を超えてきたときじゃん。
 
 
 
勿論、手法としてのパンチの種類の多さもあるとは思う。
 
でも、それよりも、アウェイで日和んないコトのほうがデカいと思う。
周りから妥協案が雨後の筍よろしく出てくるよ。
 
 
 
でも、
「うーん、違うんだよねー」
って
やりきる経験を大事にしよう。
その経験が自信になり、アウェイが怖くなくなるはず。
 
ひとつ懐かしい話があるんだけどさ、
これ見てくんない? 
 
 
 
 
もう10年前の話なんで、いいかなと思うんだけどさ、
この商品、なかなか売るの難しくてさ、
ウチの精鋭クリエイティブスタッフが新規獲得で次々に討ち死にしてったんよ。
 
で、いよいよオレ出なきゃいけない空気になって、
 
作ったんがコレなんだけどさ。
 
この「手」の部分が取れる仕様になってんのよ。
 
 
オフライン新規やったコトある奴ならわかると思うけど、
これって
非常識にもほどがあるんよww
 
 
 
 
だって、シンプルに金が1.5倍くらいかかるからね。
 
 
 
当然、
「ココ印刷じゃダメなんですか?」
って話になるわけ。
 
 
 
「ダメです。ボクのコト信じてください」
って。
 
で、結果見る? 
 
 
 
 
 
 
 
いや、おもろいのはこっからよ。
 
「確かにうまくいった! でも、コスト落としてもうまくいくんじゃないすか?」
 
って言われて、
 
「じゃあ、やってみなよ」
って言ってやった結果見る? 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
これはもはや現代の
金のがちょう
とか
はなさかじいさん
レベルの綺麗なオチよね。
 
 
 
 
さて、
ただ、ココまでは
局面打開力で言ったら、
初歩だし、マネしやすいと思うんすよ。
 
きっと後輩もできるんじゃないかな。
 
でも、これでも解決できない局面があるんよね。
 
 
 
 
そんな時、無意識でやってるコトを
無理やり言語化してみるよ。
 
 
0:モテたいと思う
1:お客さんに憑依する
2:ジェンガをやる
3:真昇竜拳を使う
 
 
ぜんぜん小慣れてなくてゴメンww
 
 
 
 
まずね。
「モテたいと思う。」
 
 
いや、笑ってると思うんだけど、これめっちゃ大事なんよ。
 
※なんでモテたいと思うことが大事かって話はココを見てね!↓↓
 
 
 
だって、「局面」を「打開」したいんしょ? 
ちまちま改善改善しててもしょーがないっしょ。
 
まず、
「絶対成功して賞賛の嵐が巻き起こってる状態」を
イメージしないと始まんないっしょ。
 
当然、このあとのアクションをしながらも、
「くそ、これじゃモテねー」
「まだだ、まだモテねー」
って自戒しまくれ。
リビドーはつえぇぞ。
 
 
 
で、次がボクの好きな
「お客さんに憑依する」
クリエイティブの文脈でもよく出てくるこの言葉。
 
でも、結構データとアウトプットを突き合わせながらも
必要なんじゃないかなと思う。
 
簡単に言うと
「初見の素人になる」
ってコトに近いかなと思う。
 
というのも、自分とお客さんの一番の違いは、
大抵の場合、
商品やサービスのコトを知りすぎてる点
マーケに関わりすぎてる点
だと思うの。
 
 
そこで、大抵の場合、顧客の気持ちを理解するとかいって
軽く体験してみたりするんだけど、
まーこれが薄いんよ。
 
 
前にめちゃんこすごいマーケターさんが廃課金の気持ちを理解するために
400万使ったって言ってたけど、
おい、それは微課金やぞ。
 
ホントの廃課金は設定金額で止まれないから「廃」なのよ。
自分をコントロールできないくらいの
コンコルド効果を味わってほしいな。
 
 
もっと、こう、なりきるっていうか、初見の素人「である」。
で、ふっとマーケターに戻って、
で、ふっと初見の素人に戻って。
 
www我ながら、意味不明www
 
 
 
いずれにしても、
ふだんから「良き消費者」であろうぜ。
お客様、特にマジョリティに近い嗜好とかアクションを
しとくと憑依しやすいと思う。
 
 
前半に書いた、アウェイの状況で、
『自分だったら絶対こっちが嬉しい』
みたいな自信を保つためにも、
お客さんを常に肩に乗せとく癖をつけようぜ! 
 
 
 
さて、もう疲れてきた。
 
「ジェンガをやる」
 
これはね、
一番動きやすいトコを探す
みたいなコトなんだけどね。
 
要は、
『ココだけこう変えたら一発で変わるんじゃないか?』
みたいなポイントを探すんよ。
 
前半で、ほら、
前後関係も含めて、俯瞰でお客さんの導線を数値とセットで見とこうぜ
って言ったじゃん。
それがココで生きてくるんよ。
 
たとえばさ、サンクスクロスで上がりきらなかったクライアントさんがいたんよ
こんな感じで。
 
 
 
 
で、
ボクが書いたラフがこんな感じ
 
 
 
 
 
 
 
これ見るとさ、
ジェンガの結果、動かしてるんはクロスの金額なんよね。
 
いや、そりゃ、クロス商品の金額下げりゃ
クロス率上がるっしょってのは当たり前なんだけどさ。
そういう話じゃないのよ。
 
 
 
この時、クリーム買った人に化粧水のクロスぶつけてるんだけど、
そもそもクリームの初回価格2,460円なのよ。
 
 
2,460円のクリーム買いに来たのに、
突然意味不明な、クリームより高い化粧水おすすめされても買わなくない?
 
 
 
 
 まず、せめてクリームよりは安くしようよって話。
 
 
そっから「もっとこうしたら今だけ感出るよね!」とか、
「クーポン適用されてる感出すにはこうしたらいいんじゃないか」とか
いろいろクリエイティブのテストはやったんだけど、
そこまで話し始めたら止まらないから、気になった人は連絡してね。
 
 
 
つまり価格を下げることが目的じゃなくて、
文脈上、こういう表現にできたら爆上げできるよね。
ってのが抜きやすいジェンガだっただけ。
 
 
 
だから、逆に
値段上げるケースだってあるんよ。
 
 
 
たとえば、こういうセット内容によって割引率を変えているような事例。
 2品セットだけ20%OFFでそれ以外は30%OFFにしてたんよ。
 
 
 
 
 
ボクら的には3品セットを選んでほしいんだけど、2品セットの割合が結構大きかったのね。
割引率10%も違うのに。
 
 
 
 
でもほら、すっごい3品セットがお得だなって感じもしないじゃん。
3品も2品もどっちにしろ高いし。
 
 
だからあえて3品セットだと超お得じゃんって思ってもらえるように、2品セットと4品セットの価格を上げたわけ!
  
 
 
 grs_202406_09_02
 
 
 
2品セットと3品セットの価格差が小さくなったら、3品セットのお得感強くない??
 
 
 
こんな感じに値段上げて選択率爆上がりしたみたいなケースもあるんだぜ。
 
 
 
 
 
 
これは、別に単一のクリエイティブの中の話だけじゃなくてさ。
例えば、
継続率上げようぜって文脈で、
フォローメールとか特典とかたくさんある中で、
初回箱と返品チラシだけ変えて、10%上げた
みたいな例も同じ考え方よね。
 
要は、
『イチバン大きく動かしやすいポイントはどこだ⁉』
って、
「お客さんである自分」に聞く感じ。
 
それを一瞬でツンツンするんよ。
ジェンガっしょ。
 
さてさて、みんなお疲れ様。
ヒートマップで見たらココまでの
到達率5%くらいかなww
 
 
いよいよラスト! 
 
「真昇竜拳を使う」
 
 
 
さて。
ココまで来たらみなさんお気づきだと思うけど、
今や周りは不安げな目でいっぱいで
失敗は許されない状況なわけww
 
 
だからこそ、自分が持ってる鉄板を使っていこう! 
できれば合成させながら。
 
 
 
 
一例を上げるとさ。
最近のヤツなんだけどさ。
 
これ見てよ。
 
 
 
 
 
 
実はめっちゃ合成されてんのよ。
 
ほら。
 
 
 
 
特別な招待状感とか、
 
 
 
レターにカードが貼られている感じとか、
 
 
 
そのカードをガチのクレジットカードみたいにしちゃう感じとか、
 
 
 
 
売りに行くんじゃなくてより良いものにグレードアップしませんか?っていう感じとか、
 
 
 
 
 
今まで培ってきた
ヒットの要素をこれでもかってくらい合成してるんが
分かるっしょ? 
 
 
 
余談だけど、
さっきの手のやつも
 
 
 
ANAのNEW旅割だったり、
 
 
 
 
剥がしてポンを合成してるんだぜ(`・ω・´)キリッ
 
 
 
 
 
 
 
クリエイティブだけでもそうなんだけどさ。
例えば、
 
 
オファーのジェンガ
とか
コストのジェンガ
とか
心理学のジェンガ
とか
 
 
ホントにたくさんの必殺技を詰め込んでるわけ。
そう、まるで昇竜拳が真昇竜拳になるようにね。
 
 
 
 
 
 
 
 
いやー! 長かったねー! 
 
で、もうわかってると思うけどさ。
最終的には

やっぱり、

マーケターはラフ書いてナンボって話じゃね? 
 
当たり前だけどライティングもな。
(逆も然り)
 
 
 
 
みんなもぜひ、局面打開力を身に着けて、
圧倒的なCVRを実現させようぜ! 
 
 

それから30分後、
俺たちはサンパチにいた。

本格的な夏の到来はもう少し先みたいだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

三匹の子豚とD2C

 
この前、3歳の娘に『三匹の子豚』の抄訳絵本を読んでて、
あまりのすっ飛ばしストーリーにびっくりしたんですよ。
 
 
 
ざっくり言うと、
 
子豚が3種類の家を作って、、、
藁の家吹っ飛ぶ、木の家吹っ飛ぶ、レンガの家飛ばない。
オオカミが煙突から入ろうとしたら、お湯沸いててアチチって逃げてった。
良かったね!!
 
 
みたいな感じ。
 
 
 
いやいやいやいや。
 
まあ、ファクトだけ並べたらそうなんだけどww
 
 
  
個人的にこの寓話の大事なところって、
 
サクッと作った藁の家と木の家の子豚が、
レンガの家作ってる子豚を馬鹿にするところ
 
だと思うんだよね。
 
 
さて、絵本の話はこれくらいにして、
今日の本題に行くんだけど、その前にちょっと共有したいことがあるんだ。
 
 
 
ボクは仕事柄、月次RFスイッチ率表をつまみに3時間は飲めるくらいには
色んな会社のRF表を見てきてるって話は
以前の
 
とか
 
で話してきたと思うんだけどさ!
(話してないかww)
 
 
そんなボクが、マジでビックリしたRFを
3つばかり紹介していこうと思う。
 ※数値は多少加工しています
 
 
1つ目はコレだ!
 
 
 20240328_rf-table01
 
 
 
いや、ナニコレ珍百景!  
 
 
めちゃめちゃ数字ゴツイんですけどー! 
 
 
 
しかも恐ろしいことに、このRF...
 
完全非定期
 
なんすよ。
 
下手な定期の継続率を軽く凌駕する、圧倒的3ヶ月以内リピート率。
 
 
このRFスイッチ率表でみんなに伝えたいコトは、
 
「大切なのは契約形態なんかじゃない。
いることが当たり前の存在になれてるかどうかなんだ。」
 
ってこと。
 
 
 
もちろん、この関係を維持するためには、相当の努力を要してきたと思う。
 
疎遠にならないように。
重すぎないように。
気に入ってもらい続けられるように。
マンネリ化しないように。
優しさを感じ取ってもらえるように。
 
長い年月をかけて。
 
 
 
はいはい。
お前らの言いたいことはわかりますよ。
 
「いやいや、言うて『都度買い』だからっしょ。ウチ定期なんすよ」
 
でしょ? 
 
でしょうねでしょうね。
 
 
 
 
じゃ、次いってみよー!
 
2つ目はコレだ! 
 
20240328_rf-table03
 
 
 
さっきのRFと比べるとだいぶ落ち着いてるように見えるよね。
 
でも、驚くなかれ! 
 
 
これ、元定期者のRFなんよ!!!
 
 
 ちなみに定期者のRFはこんな感じね。
 
 
 20240328_rf-table02
 
 
 
もちろん、この関係を作り上げるためには、相当の努力をしてきたと思う。
 
 
信頼されるように。
誠実さが伝わるように。
役に立ちたいという思いを忘れないように。
距離感を近く感じられるように。
 
長い年月をかけて。
 
 
はいはい、お前らの言いたいことはわかりますよ。
 
 
「いや、言うてウチも負けてないんじゃないっすかね?」
 
 
うーん。。正直9割負けてると思うけど、
 
 
まあいいや。
 
 
 
とっておきのヤツ、出してやるYO! 
 
 
 
喰らえ!!
 
 
 
 
20240328_rf-table04
 
 
 
 
いや、R深っ!  
 
 
R36って3年だぜ! 
 
 
 
3年前の元カノから夜中にいきなり、
「いつ空いてるの?」ってLINE来るコトある? 
 
 
 
もちろん、この関係を(以下省略)
 
 
 
 
 
 
さてと。
 
 
実名出せないんだけどさ。
どこも20年選手よ。
 
 
そしてどこもお客様との向き合い方が一貫してる。
 
 
 
こういうRF見るとさ。
 
 
「長い年月をかけて、お客様との繋がりを作り上げること」
ってのが、如何に大切かってことを思い知るんよ。
 
 
 
もちろん、短期的なユニットエコノミクスを合わせないことには、
霞食って生きるわけにはいかないこともわかってる。
 
 
でも、回収に時間が多少かかったとしても、
できれば2年目残存率の高い合わせ方をしてってほしいぜ。
 
 
お客様に向き合い、接し続けた時間が長ければ長いほど、
積み上がった関係も壊れにくいんじゃないかな? 
 
 
 
 
 
そう。レンガの家のようにね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

俯瞰と想像力

 
 
 
 
あけおめー! (遅くてすみませんww)
いやー、なんだかんだ1ヶ月近くタイに行ってまして、
スロースターターですみません!! 
 
 
 
帰ってきた第一声は
「日本最高!」
だったんだよね。
 
 
 
普段はなんも感じない
タクシーの運転手さんの気遣い。
 
普段はなんも感じない
お風呂が自動で溜まる感じ。
 
普段はなんも感じない
おしぼり。
 
普段はなんも感じない
料理の提供スピードと取り皿。
 
 
 
 
つまり、外から見ることによって、
中がよくわかるっていうコト。
 
 
 
 
 
旅とは「多比」である。
 
っていうタイトルのブログを昔、書いたことがあるけど、
コンフォートゾーンを意図的に抜け出して、
より俯瞰で物事を考える癖を無くさないようにしたいよね! 
 
 
 
 
で、本題なんすけど、
俯瞰と言えば、施策を実行する際にも、
同じように近視眼に陥ることがたくさんあるんすよね。
 
 
新年一発目は、そんな事例をいくつか紹介しながら、
2024年、みんなが竜のように飛躍できるようなTIPSを交えながら
俯瞰の大切さを伝えていきたいと思います! 
 
 
 
 
 
1:過去数値絶対系近視眼
 
これは、休眠復活とか
難易度の高いアップセルとかでのあるある。
 
過去の数値が鬼低いんだけど、
そこを基準に考えちゃうパタンね。
 
 
例えば新年早々(1月16日ww)のクライアントさんとのやり取り。
 
 
「ボット内アップセルを実施したいんですが、テスト母体どんくらい必要ですか?」 
 
 
 「アップセル率の目標は?」 
 
 
 
「アップセル率は3%で想定しています」
 
 
 
「ん・・・・?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ボット内アップセル率3%!? …絶対CVR低下の影響の方が高いやん!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「アップセルしても全体が下がったら意味ないやん・・・!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
いや、確かに知ってるんです。
 
過去に手を変え品を変え、色々アップセルを実施してきたけど、
2%だ3%だっていう結果だったこと。
 
商材によってはアップセルがむずいこと。
 
 
 
でも、ボクらは別商材で60%アップセルしてるじゃないですか。
 
 
 
目標設定が全てだっていう話、
エベレスト理論のブログでしたじゃないっすか!
※もしピンと来ない人いたらもう1回読んでね
 
 
 
 
 
 
「目標設定低すぎでしょ!!!」
 
 
 
 
 
でも仕方ない。ボクの力不足です。
こういう近視眼の原因はシンプルにCASE不足なんだと思う。
 
 
 
 
 
 
世界は広い。
幸いDM0は、様々な条件下におけるKPIの相場、MAXを圧倒的に司ってる。
 
ぜひ一緒に数値を吸収して、相場観を磨く2024年にしようぜ! 
 
 
 
 
 
 
 
2:朝三暮四系近視眼
 
これもめっちゃよくあるんだけどさ。
 
何か施策を実行する時って、動かしたい数値があるんだけど、
その揺り戻しを想定できてない場合って結構あるんだよね。
 
いちばん分かりやすい例は、
F2転換プログラムのリバイスとかで起こるケースっすね。
 
 
 
 
例えば、少し前だけど、2stepで転換率が伸び悩んでる(20%とか)の会社さんの話。
 
 
 
「日別転換率、前半の伸びが悪いのでプロモーション強化します。」
 
 
 
 
 
 
 
 
「よしやってみよう!結果どうだった?」
 
 
 
 
 
 
「前半の転換率、上がりました!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
「OK!で、最終的にどんな感じ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「いや後半で追いつかれてるー!!」
 
 
 
 
 
こういう「後半垂れるリスク」っていう、
超当たり前の揺り戻しの想定ができてない人って結構多いんすよね。
 
 
 
 
 
流石にわかるって? 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
じゃあ、もう少し複雑な話。
 
この前、クラインアントさんのコールセンターさんが
インバウンド時のアップセルスクリプトで
2段階アップセルを行なってた時の話。
 
 
 
 
 
 
「アップセルスクリプト変えたら、2段階目のアップセル率が40%→60%に上がりましたー!!」
 
 
 
 
 
「ほうっ!!数字見して。」
 
 
 
 
 
 
 
「ブハッ!1段階目のアップセル率が85%→60%に下がってるー!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ちょっとスクリプト見してみ?」
 
 
 
 
 
 
いやいや…
 
 
「前のハードル上げちゃって、後ろのフォローが効かなくなってるじゃん!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
てか、全然複雑じゃねーwww
  
 
 
 
 
 
 
 
でも、こういうバーターってめっちゃあるあるじゃん。
 
 
 
例えば
クロス率上がって継続率下がる
とか
 
アップセル率上がって解約率上がる
とか
 
CVR上がってLTV下がる
とか
 
クレカ率上がってCVR下がる
とか
 
CTR上がって遷移率下がる
とか
 
初年度LTV上がって2年目残存率下がる
とか
 
 
 
 
 
 
要は、
ノリで入籍したら2年以内に別れる
っていう、
当然、起こりうる影響に対する想像力
 
 
 
 
もっと深掘りすると、
 
 
KPIを変化させる(例えばノリ入籍率を上げる)ことの
本質的な意味(検討時間が減ってアンマッチ率が上がる→離婚率が上がる)
考えながら施策を仕込むってことが
 
朝三暮四系近視眼を防ぐのには重要だと思うぜ。
 
 
 
 
 
 
 
加えて、実戦では
 
「ぬか喜びしない」
 
ってのも意外と重要かもしんない。
 
 
一度ドヤっちゃって、後々揺り戻しで結果大した成果ない
って時、信用無くしちゃうからね。
 
 
 
 
 
 
いや、実際、数々のぬか喜びを経験してきたから言えるんだけどねww
 
 
もしかしたら
 
この風によって桶屋が儲かっちゃうかもしれない
 
 
 
っていうくらい
不安を抱えながら
影響範囲を想像して結果を追うといいと思うぜ。
 
 
 
 
 
 
 
 
3:下流KPI固執系近視眼
 
これは施策を実行したあととかに、こんな風に感じることが多いんだけどさ。
 
 
「もう次行ってもよくない?」
 
 
 
 
 
例えば確認画面離脱が基準値より高いクライアントさんがあったんよ。
(ざっくり30%くらい)
 
 
 
 「確認画面のデザインとかテキストとか変えようぜ!」
 
  
 
「10%くらい改善しました!」
 
 
 
 
 
 
良かった!
 
 
 
 
 
 
 
 
でさ。問題はそのあとなんだけど、
みんなして永遠に確認画面をいじり続けてるわけ。
 
 
 
「次回は確認画面のここを変えてみようと思います。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「まってまって。他に優先してやるべきことあるっしょ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
いや、まあ、無駄じゃないとは思う。
 
ただ、初期のインパクト(=優先順位)と
一通り改善した後のブラッシュアップインパクト
全然違うと思うんよね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
他にも、例えば「既存顧客に対するおまとめ施策」。
「チャネル別のおまとめ引き上げ率ってどんな感じ?」
 
 
 
「メールが悪いです。」
 
 
 
 
「確かにメール悪いね。遷移見して。」
 
 
 
 
「いや、CVRめっちゃ低い・・・!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「ん・・・?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「でもちょっと待って、メールの引き上げが10倍になっても0.5%よね?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「てことは、全体のインパクト弱いからサクッと流してもよくね?」
 
 
 
 
 
 
 
悪いところを改善するのはもちろん大事。
 
ただ、場面に合わせて優先順位を変えることはもっと大事。
 
 
 
悪いところを良くするよりも、良いところをもっと良くするって方が簡単だったり、
全体へのインパクトが大きいこともあるからね
 
 
今やってることの事業への影響は常に考えながらもっと高みを目指していこうぜ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
事業を動かしていると、細かく分解してひとつひとつ潰していくことになるから、
各施策を  でしか見れないことはあるあるなのかもしれん。
 
 
ただ、突き詰めると、現在走ってる事業に関しては
 
CPA/初年度LTV/既存ALL LTV
 
の3つしかないわけ。
 
 
ってことは、最終的にこの3つが改善することを目的とした施策しかないわけ。
 
 
 
となると各施策が点じゃなくて線でつながって見えてくるでしょ?
 
 
 
 
だから猫背になって、視野を狭く事業を進めるんじゃなくて、
常にインパクト(現状と理想状態とのGAP)が大きくて、
改善が容易である(=あまり手がつけられていない)ポイントから
順番にやってこうぜ! 
 
 
 
 
 
 
 
 
常に俯瞰する癖を忘れずにね。
 
 
 
 
 
 
 
 

田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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