Golden Route Strategy

トークスクリプト内遷移率見てねーヤツいる?

「結婚するなら考古学者としなさい。
だって歳を取れば取るほど愛してくれるからよ。」
 
全然タイトルと関係ないけど、
先日51回目のBDを迎えました! 
ハッピーバースデー己! 
そして、
この世界の片隅の超実践的マーケティングブログも
60回目を迎えました!! 
スパチャ(角でいいです)待ってます!!   
 
昨日、社員さんたちが、飲み会で、
「DM0って『精神と時の部屋』みたいっすよね」
って話してたのがちょっとツボでした。
意味は深く聞かないけどww
 
ってコトで、
今年も、EC業界のトップランナーとして、
育ちよく盛り上げていきたいと思う所存です! 
 
さて、ここんとこ2年くらい、
ほぼオンラインの話ばっかだったんで、
今日はオフラインの話をしようかなと思う。
 
ズバリ、
トークスクリプト内遷移率を極める!
って話。
 
ウチへの問合せとかで、いまだによく、
「新規もやるんすね!」
とか
「オフラインも相談できますか?」
とか
「CRMだけだと思ってました」
とか言われるんすけど、
DM0のコンサルティングは
特に範囲を設けてないので、
たとえばコールセンターのスクリプト書くとか
日常茶飯事なんすよ
 
で、今回のケースは、
アウトバウンドによる継続率UP施策の話。
 
よくある、
1→2売りの1・2価格GAP高い上に、
初回オファー下げて
よりGAPでかくなって
継続爆下げ案件。
 
誕生日迎えて気分いいから、
ざっくり継続率貼っといてやるわ。
20231010_fig01
 
改めて見返すとBeforeの継続やべーなww
 
「えっ? アウトで継続上がるん??」
って思った御仁、修行が足りんぞ。
 
どんなコールかは太客にしか教えてやんないけど、
 
誕生日で気分がいいからSPCだけ教えといてやるわ。
 
ズバリ…
 
40%
 
因みに、アップセル成功者の継続率は100%っす。
 
たださぁ、
今日びコンタクト率って
どんなに頑張っても45%くらいじゃん。
実際、YOU突然の電話出る? わしゃ出ん。
いや、正確には出る時もあるけど、秒で切る。
いい機会だから言っとくけど、銀行とか不動産屋、
ガンガン電話かけてくんなマジで笑
 
思いっきり脱線しちゃったけど、
とにかくSPC40%とはいえ
コンタクト率45%だとさ、
18%じゃん。
でもさ、実際の継続のUP率って7%くらいなんよ。
(なんでかって話は、確かポップアップクーポンの際に説明した構図とおんなじだから割愛する)
 
継続率7%UP
 
ショボい! 圧倒的にショボい!! 
 
いや、実際、継続率7%上げようと思ったら、
めちゃめちゃ大変なのは
世界中の誰よりわかってますよ。
 
でもね。
圧倒的目標を設定することが、
思考のスタートだって話
この前したばっかっしょ。
 
そーだなー。
70%くらいいっちゃおっか! 
 
さて、そしたら、まず現状把握だよね。
なんで40%なん? 
 
とりあえず
「お客さんがどこでNo!言うてるか」みてみようぜ。
 
秘技! 「スクリプト内離脱率!」
 
いや、ぜんぜんたいしたもんじゃなくて、
ボット内CVRのコール版やん。
 
どれどれ。。。
なんじゃこりゃ
 
20231010_fig02
 
偏見なんだけど、コールセンターの人って
マジデータ弱くない? 
レポートしょぼしょぼすぎんぞ、毎回。
 
出し直させてっと。。。
 20231010_fig03
 
なんじゃこりゃぁああああああ!!! 
 
話聞いてもらえとらんやん! 
速攻切られとるやん! 
 
なんでじゃろ…
 
想像してみ。
あー! そうよね。
わけわからん電話番号からかかってきて、
オープンハウス
だった瞬間の
 
あのテンションのダダ下がり感
あのイラっと感
 
わかるわー。
 
でもさ、
ヤマトの不在配達電話はイラっとしないじゃん。
 
なるー! 
 
「営業」じゃなくて「連絡」なら、
聞いてくれるんか! 
 
まず、大抵のアップセルってのは「営業」だよね。
その建付けを変えるのが一番重要。
 
たとえば、わかりやすく言うと、
「継続してくれ!そしたらこれやる」(営業)
→「これやる、次回受け取ってくれ」(連絡)
みたいにね! 
 
さらに、「営業じゃない感」を
こんな感じの入りにしたんよね。
 
 
でも、もう一つ引っかかってることがあった。
 
それは、このクラ、他のクラと比較した時に
名乗りでの離脱が高かったんよ。
 
そこで、
 
奥義!  「なかなか名乗らなーい!」
 
 
おし! 
 
結果知りたい? 
 
75%
 
ボット内CVRはみんなちゃんと見るんだけど、
スクリプト内CVRってみんな見てないんだよね。
 
まあ、もちろん、
インバウンドのCVRは
デフォで95%以上あるんで、
そんな見なくてもいいかもしんないけど、
アウトバウンドは
けっこう探求し甲斐があるし、
何より、ブルーオーシャンだからおもろいぜ! 
 
どうせ繋がんねーんだから、
せめてつながった時は、
100%クロージングできるように、
美しいコミュニケーションをしようね! 
 
あ、もちろん、
お客様に誤解を与えるようなコトだけは避けてね。
育ちよくいこーぜ! 

 
 

~遷移は少ないほうがCVがいい、基本的にはね~神は細部に宿るっていう話

みんなお待たせ!
お盆に書き始めたんだけど、
いつも以上に筆が重くて、
8月終わりになっちゃったぜww
 
まずは、このボクが担当した、
ベネッセ時代のマンガの再色戻を
見てほしいんだけどさ。
 
 
たぶん見る人が見たら、
「これ、再色でやること⁉」
って思うと思うんだよね。
 
たとえば「1/4角開ける」とかww
 
でも、これって
1本で約100万人が見るマンガだし、
予算だって2億だぜ
(ホントは1.5億だけどオレクラスになると予算なんてオーバーしてナンボなんでww)。
1週間で1万2000CVよ。
ぜんぜんやるっしょ。
 
そんで、完成したマンガがこれよ。
 
 
みんなこう思ったんじゃね?  
 
「たいして変わんねー!」
 
その通りだと思う。
でも、違うんよ。
ココで0.1%変わるんよ。
たった0.1%
 
でも、1,000CVだぜ。
 
実はベネッセには、
「最初にヒットを出せないヤツは
一生ヒットを出せない」
っていう
ホントに残酷な都市伝説があるんだけどさ。
 
ボクはそれって
「受け手の気持ちを考えられる力」
は一朝一夕では身につかない
っていう意味なんじゃないかな~
って思ってるんだよね。
 
でも、もう一個大切なコトがあると思ってさ。
 
「自分を信じていること」
 
だと思うんだよね。
 
さっきの例とかもさ。
めっちゃ反対されるんよ。
「そんなに拘る必要ないんじゃないの?」
とか
「そんなんで変わるの?」
とか
「リスク大丈夫なの?」
とか
「予算オーバーなんじゃないの?」
とか
「うまくいかなかったらどうすんの?」
とか
「責任取れるの?」
とか
「運用大変じゃないの?」
とか
「根拠はあるの?」
とか…。
 
 
「うるせーーーーーー!!」
 
一生同じ道歩いとけ。っつーか
外出んなww
 
大抵、今までやったことないコトは初めてで、
大抵、そんなんで変わるん? 
ってコトよ。
 
ちょうどさ、
おもろい例が二つ直近であったんで紹介するわ! 
 
ひとつは、みんな大好き確認画面よ。
いまや、VIVA!改正特商法で、
価格ギャップ&1→2売り等の誤認系の会社さんの
確認画面離脱率は全盛を迎えてるんよ。
 
ドンマイ! 
 
ボクは基本育ちがいいんで、
なるべくそういうのやめたほうがいい
と思ってるんだけどさ。
 
まあ、多かれ少なかれ、
確認画面での表示内容の厳格化と修正可能
っていうルールは、消費者にとって
一定の効果をもたらしてくれてる
と思うんだよね。
 
そこで、最近、
ボット内の確認画面離脱率を下げるために、
「ボット遷移させたほうがいい」ってケースが多い
っていう事実が見えてきたんだよね。
 
 
「いやいや、遷移減らすためにボットにしとんちゃうんかい!」っていうww
 
他にもあってさ。
 
確認画面でおなじみの
規約同意のチェックボックス
ってあるじゃない? 
 
あれもさ、なるべくひっそり
存在させてたんだけど、
ど真ん中にドーンって持ってきたら、
離脱率めっちゃ下がったんよね。
 

でも、こういう、直感に反することでも、
「受け手の気持ち」
よーく考えてみると、腹落ちする部分ない? 
 
要は、確認画面って、
不動産の重要事項説明みたいな
シチュエーションなんだよね。
 
あの瞬間ってめっちゃ考えない?ww
 
たとえば、遷移って、
その逡巡を少しだけ、切ってくれるし、
チェックボックスどーんは、
「はい、はい、わかったわかった!
サインしますよ」
感を出してくれるんじゃないかな? 
※あくまでもお客様のマヨマヨを
防ぐためだから、誤認はやめような。
 
でもさ、たぶん、
どっちもデフォルトの仕様とはぜんぜん違うんよ。
 
こういう細部にまで、
「受け手の気持ち」を張り巡らせるコトが
できるかどうか? 
 
もちろん、
ガタガタ言ってくるヤツ
ばっかりだと思う。
 
でも、
「自分が一番お客さんのコトわかってる」
っていう自信を持って、
日頃からよき消費者であろうぜ。
 
余談だけどさ、
この話には続きがあって、
実は、もっと確認画面離脱を
小さくする手法ってのが見つかったんだ。
 
自分が一番、
本能的にボタンを押すタイミング
っていつだろね? 
 
また、なんか見つかったら教えてくれよな! 
 
We promise your success! 

 
 

~GWとザ・ワールド~特別扱いするお客さまを決めよう

GWおつ! 
 
以前、
っていうのを書いたことがあるけど、
やっぱり集中して、俯瞰できる
「世間が止まって見える時期」
ってのは仕事にとってサイコーだなと思うなう。
 
さて、休みの日あるあるで、
過去資料を掘り返して読んでく中で、
ふつふつと湧き上がるものがあったので、
今日も筆を執ることにする。
 
まずは、若かりし頃、
ボクが作ったこのレターを見てほしい。
とりあえずちゃんと読め。
 
image-May-08-2023-07-39-37-5007-AM
 
読んだ? 
ところでさ。
「駅前にうまい飯無し」
っていう格言をYOUたち知ってる? 
 
知ってようが知ってまいがどっちでもいい。
 
とにかく駅前に旨い飯はない。
 
なぜなら格言っていうのは大抵、
統計から導き出された傾向値だから。
 
で、大切なのはこの格言の理由なんだけどさ。
ボク今まで勘違いしてたなと思う。
 
地価高い→固定費UP→変動費ダウン→原価ダウン→不味い
地価高い→専有面積ダウン→回転率UP→居心地悪い
 
くらいに考えてたんだよね。
 
ところがさ。
最近、あるクライアントさんで
衝撃的なことがあったのよ。
 
まあ、状況はカンタンにLTV MAPで示そうか
 
20230511_fig01
 
まあ、どう考えても
サンクスクロス率上げるのが熱そうなので、
やってやったよ。
 
20230511_fig02
 
余談だけど、前にも書いたように
一発でこのUP率出せるのが
DM0の強さなんだけどさ。
 
で、まあ、新規数もデイ700くらいまでは
爆上げできて、
クライアントさんとハイタッチしてたんだ。
ココまでは良かったんだけどさ…。
 
「あれ? おかしい…」
「思ったほど売上が上がってこない…」
「いや、LTVは上がってます」
「どゆこと⁉」
 
蓋を開けてみたら、なんと! 
 
「未回収がめっちゃ増えてる!!」
 
20230511_fig03
 
いや、この業界めちゃめちゃ長いけどさ。
 
「債権LTV」「回収LTV」っていうワードを
使い分けなきゃならん
っていう事態は初めての経験だったぜ。
(育ちがいいからなww)
  
実はこのクライアントさん、以前、
継続解約GAP調査して、
継続プログラムまでやってるんよ。
(継続率を上げるためのキホンはココ読んどけ。ってかもう読んでるよね)
 
継続率を上げるためには
 
本質的な施策
テクニカルな施策
がある
っていう話を今までさんざんしてきたよね。
でも、どっちかっていうと、
このクライアントさんが力を入れてきたのは、
テクニカルな施策が多かったんよ。
 
もっと言うと、ココ5年、
テクニカルな施策を重視する企業が
めちゃめちゃ増えた。
まあ、DM0がテクニックを広めてる説は
一旦忘れよう。
なぜならボクらは
本質あってのテクニックだと考えてるから。
 
なんでなんだろう? 
 
で、冒頭のレターに戻るんだけどさ。
これ、誰向けに作られたレターかわかる? 
 
そう。見込顧客なんよ。
 
YOU、自分の初回同梱に入ってる(であろう)
レターの中身って覚えてるか? 
 
どうせ
「この度は数ある***の中から***を選んでくださりうんぬんかんぬん」
っていう、2gの漬物石みたいなレターっしょ? 
 
でも、仕方ないよね。
 
だって、
 
「みんなどーせやめちゃうんだもんね」
 
わかるよ。
丁寧に接してあげたい。
時間もコストもかけて、
初めて購入いただいたお客さまを
悩みを解決できるよう、
よりウチのコトを好きになってもらえるよう、
愛情を持って出迎えてあげたい。
 
ココで冒頭の、
駅前のお店が旨くない本当の理由
に気付いたんよ。
美味しいお店は、駅から離れた所にある
ってコトよね。
 
つまり、
 
「一人のお客さまの重さ」
 
の違いなんだろうなぁって思ったんよ。
 
「また来てもらいたい」
って思う気持ちを、
如何に一皿一皿に乗せられるだろうか? 
 
プロントで。
 
難しいよね。
 
丁寧に接しても変わらない(ように見える)。
声をかければ解約率上げちゃう。
サービスしてもROI合わない。
 
結果、観光地の蕎麦屋みたいになるのも仕方ない。
 
それでも、心を籠めなきゃいけない。
 
なんて綺麗ごとを言うつもりはない。
 
でも、
感情的に繋がっている顧客
理性的に繋がっている顧客
と比べて16%LTVが高い
というデータもある。
仮にも事業者である以上、
長く続けてくださるお客さまを大切にしたい
っていうキモチがないわけじゃなかろう。
 
問題なのは、
「誰がケアすべき顧客かをわかっていない状態」
だってコトなんだ。
 
例えば、
2stepのお客さまは
トライアル顧客
本品顧客
を明確に差別化しているし、
サービスレベルもわけているよね。
 
今まで散々教えてきたように、
トラ→本品のF2転換率って
20~30%が相場だからさ、
 
本品転換時点で、
上位2.3割のお客さまなわけよ
トラを顧客と捉えるならね)。
 
もうちょいわかりやすいように、
一般的な1ステと2ステの残存グラフを
用意してやるZ! 
 
20230510_fig04
 
いやいや、残存そんな変わらんやん! 
って思ったキミ! 
 
鋭い! 
 
しかし、甘い! 
 
確かに12回残存で言うと、
青が10%
赤が8%
 
でも、チミたちは重大な事実を忘れている。
青の本品顧客はそもそも25%しかいなかったコトを。
 
それで言うと、
残存差は実に、
 
40% VS. 8%
 
な。
そりゃ、接客レベルだって変えたくなるのも
無理ないっしょ。
しかも、これはまあ、
一般的なレベルの継続持ってきたわけよ。
一見殺しのぼったくりバーみたいな売り方してみい。
 
ほれ。
 20230510_fig05
 
パーパスも糞もなかろうが。
 
1stepの誤解ってのはさ、
継続してくれる可能性の高いお客さま
継続してくれる可能性の低いお客さま
同じ「定期顧客」という名で括ってしまうこと
であり、
 
さらに言うと。お客さまの中でも
「定期購入中のお客さま」という意味では、
「自分がサービスを受けるレベルに到達しているかどうか?」がわかりにくいということ
なんかもしれないね。
 
でも、手がないわけじゃないと思うんだ。
まずは、この感覚を理解するコト。
 
そんで。。。
大きく分けて3つの手法が考えられる。
 
1:思い切って2stepに変える
2:定期n回目を真の定期顧客として扱いを変える
3:獲得ハードル(オファー)を上げ、もてなすに値する顧客を獲る
 
まあ、どれも「それができたら苦労しないっしょ」
っていうものばかりであるとは思う。
でも、実際、クライアントさんの中には
1や3は実施して成功しているブランドも多い。
 
2に関しては、まだためしたことないし、
初頭効果望めないし、
なんで最初っからもてなさねーの?感もあるけど、
 
でも、
「大切にできるお客さまがいる状態」
ってのは、
少なくともヘルシーなんじゃないかな? 
 
よかったら一緒にトライしてみようぜ! 

 
 

田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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