Golden Route Strategy

RF表は語る

こんだけたくさんのRF表をストックしてるのって価値です。
今日はRF表で見られるコトを伝授しようと思います。

まず、ふだん僕らが目にしているRF表には
%表(月次RFスイッチ率表)」と「顧客数表」(レイヤーひとつ下に各施策のレスポンスを見るRFレスポンス表)がありますね。

%表からは現在。
顧客数表からは歴史が見えます。

まず、%表で見るべきところ、4つ。

【1】左端の列。
F1の列です。
月次RFスイッチ率表ですと、F1の数値をRxまで足しこんでいくと、xヶ月目までの転換率を推定することができます。
たとえばR9までで約39%みたいに。
ただ、この見方で転換率を測る場合はトラップがあるので気をつけてください。
というのは、抽出時のR1の定義が0-30とかになりがちなので、実質0-30の転換率と30-60の転換率が混ざってるからです。
なので、F1の%を見る時は、抽出条件に注意して、%の落ちるところをチェックしてください。

 

【2】一番上の列。
R1の列です。
当然、右に行けばいくほど数値が高くなります。
月次RFスイッチ率が右上で20~30%程度が平均的だと思います。
各クライアントのRFスイッチ率を横並びで比較し、
感覚をぜひ摑んでみてください。

 

【3】1%のライン
カットライン近くです。
1%というのは「1受注取るのに、DMで言えば100通必要だ」という意味です。
DMは固定費(制作費)+変動費(印刷・発送費)で構成されていますが、
変動費のみを下記の数値と比較してカットラインを決めていきます。

A 変動費÷反応率<受注単価×通販粗利(売上-原価-受注費-配送費-決裁手数料費)率
で考える、単体で利益を取れるか否か。
B 変動費÷反応率<CPO or 限界CPO
で考える、新規顧客獲得より効率的か否か。

Aにしろ、Bにしろ、1%のライン(変動費およそ100円÷1%=10,000円)
というのがキーになるので1%ラインをみます。

これも、各社の1%ラインを横並びで比較する事で、
顧客のRに対抗する力、つまり期間があいても復活する力を
見極めることができます。

 

【4】定期者RFスイッチ率と非定期者RFスイッチ率(R3まで)の比較

同一RFセルでの、定期者RFスイッチ率と非定期者RFスイッチ率は、
同じくらいであることが想定されます。
どちらかが高ければ、どちらかの施策が手薄であることが想定されます。

 

次に、顧客数表から見える事。2つ

【1】F2以上アクティブ顧客数:F1アクティブ顧客数の比率

この比率を横並びで見ることで、事業の成長率を予測することができます。
月次F2以上アクティブ顧客増加数={(F1アクティブ顧客数/F1アクティブ対象R数)×F2転換率}‐{F2以上アクティブ顧客数×休眠率}

 

【2】アクティブ顧客数からわかる売上規模

たとえばこんな感じで予測してみるとよい。
定期顧客数×受注単価×年間受注回数+カットラインの内側の顧客数(アクティブ顧客数)×LTV(≒受注単価×3)が年間売上。

 

という感じです。
とにかく、たくさんの会社のRF表を見てください。
話はそれからです。

We promise your success.

非定期アクティブ顧客の分解

お盆って暇ですよね。

というコトで、暇にまかせて今日は新たなスコアリングKEYを考えてみました。
まず、用語の定義からはじめましょう。
アクティブ顧客とは、会社によって定義を変えるべきものなんだけど、
今回はざっくり<R12顧客と定義します。

アクティブ顧客をさらに分解すると、
定期購入の仕組みを導入している会社さんでは、
現状、定期契約を結んでいる「定期購入顧客」

現状、定期契約を結んでいない「非定期アクティブ顧客」
にわかれます。

ココまでOK?

で、今回注目したいのは、この「非定期アクティブ顧客」という括り。

一般的に、この定義があるっていう会社は、
そもそもアクティブか休眠かっていうのを、
RFM分析や重回帰分析をして、フラグ立てしているコトと思います。

とは言ったものの、実際、ルーティンで重回帰分析により、
セグメントの有効性を検証している企業はそんなに多くありません。

そこで、今回、単純なRFMに追加するセグメントKEYとして、
割と各企業に共通して有望だなと思うものを思いついたので、検証・共有させていただきます。

既に離脱してる人もいると思いますが、構わず進めます(笑)

で、さらに、
非定期アクティブ顧客をさらに分解すると、

元定期アクティブ顧客

完全非定期(過去定期購入履歴無し)アクティブ顧客
にわかれます。

ココまでOK?

で、今回注目したいのは、
この2つのセグメントを一緒くたにしないほうがいいんじゃないの?
っていうコトです。

さて、ココで皆様に問題です。
「非定期アクティブ顧客」のうち、
元定期アクティブ顧客

完全非定期アクティブ顧客
どっちの月次RFスイッチ率(前月末時点で同一RF区分の顧客が、当月内に購入する確率)が高いと思いますか?

現実世界で例えるなら、
2ヶ月に一度くらい会う約束をしたりしなかったりするパートナー

一緒に住んでたけど、一旦、同棲を解消したパートナー
ってトコですかね?(笑)

答えは、

2ヶ月に一度くらい会う約束をしたりしなかったりするパートナー

です。

そう、完全非定期アクティブ顧客です。

弊社クライアントの平均値で言うと、
相関差は・・・(ナイショ)にも及びます。

つまり、
同じRFMを因子としたセグメントでも、
上記因子を加えたほうが、より確度の高いBEPをひくコトができるってわけです。

さらに深彫りすると、
上記の2タイプの顧客では、購入商品の種類においても差があることがわかりました(ナイショ2)

実は、セグメントKEYの追加というのは、
他にもたくさん候補があります。

デモグラはもちろんのコト、ニーズ、イメージ等々・・・。

タイセツなのは、自社に合ったKEYを充てるコト。
たとえば、今回紹介したKEYだって、初回定期率が極端に高い会社さんには
あまり有効ではないKEYでしょうしね。

DM0では、このように、たくさんのクライアントさんのデータをもとに、
日々、誰に言われるわけでもなく、研究を進めております。

全てはクライアントさんの事業拡大と成功確率UPのために。
時には失敗することだってあるけど、それだって大切な次の成功への因子っす。

一緒にダイレクトマーケティングを広める研究や活動をしたいという方、
ぜひダイナミックなソリューションを提供して、ガチでWIN×WIN×WINを目指しましょう!!
(自信はないけど、気概はあるって方でもWelcomeですよん(笑))

自社のダイレクトマーケティング事業をより高みへ持っていきたいという方。
DM0には営業がいないので、ぜひ、ご自身で問い合わせをしてきてくださいませ!!

では、よいお盆を!

We promise your success!

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田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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