Golden Route Strategy

定期継続系で絶対見るべき 10のKPIと、継続率の上げ方

「やっぱり、お客さまの錯誤を利用した定期購入はよくない!」

って共感させられる素敵な出来事が続いたので、
再度、定期購入に関するKPIについて語ります。

最重要KPIが継続率(=残存率)!
継続率のインパクトの大きさは平均購入回数について考えるとよくわかります。

因みに、「一人あたり平均購入回数」は、

平均継続回数=1÷解約率

で出せます。
だから、継続率80%であれば、平均継続回数は5回となります。
因みに、継続率が高い会社さんをDM0はたくさん知っていますが、
横綱クラスになってくると95%近くをうろうろしています。
継続率95%であれば、平均継続回数は…20回。
80%の会社と95%の会社では、LTVが4倍違うのです。
これはちょっと恐ろしいくらいのインパクトなんですけど、
「CPOが4分の1になるコトと大体同義」って言ったら伝わりますかね?

さて、今日は実践は置いといて、

「定期購入導入企業が必ず見ておきたいKPI 10選」

をお届けします!!

まずは

定期購入継続率分解系で5つ!!

・回数別継続率
・月次継続率
・支払方法別継続率
・媒体別継続率
・デモグラ別継続率

続いて定期解約タイミング系で2つ!!

・日別解約率
・解約意志決定時期

最後に…解約理由系で3つ

・回数別解約理由
・解約理由別解約回避率
・継続・非継続ニーズイメージギャップ

以上です。(11個じゃんていうツッコミ、鋭いです(笑))
各KPIの出し方でわからないコトがある人は、楽しい飲み会を開いてくれるか、
DM0式コンサルティングの予約をしてくだされば教えます!
(新規クライアント様の受付は秋以降になってしまいますが…)
全て月次で追ってってください!
さて、KPIは指標として大切なのですが、
もっと大切なコトを今日は話したいと思います。
それは、
継続率を上げるコツは、KPIのウォッチではなく、
「数字の裏側で起きている、お客さまの状態を想像、把握するコト」
だというコト。

たとえば、
初回⇒2回目の継続率が75%だったとしましょう。
一般的な継続率と比較してもあまりいい数字とは言えません。

この時、やってしまいがちなDOが、
「1⇒2回目の継続率が悪いから、同梱物を入れて継続対策をしよう」
というものです。

ただ、問題の本質は
「なぜ25%のお客さまが2回目の継続を断念したのか?」
です。issueを把握しないまま、戦術に落とし込むのはナンセンスです。

「なぜ?」を追究するためには、結果把握系のKPIではなく、
原因把握系のKPIを利用する必要があります。

お客さまは具体的にどんなタイミングで解約をしたのか? ・・・日別解約率
お客さまが解約を検討し始めた時期はいつなのか? ・・・解約意志決定時期
お客さまが解約を検討した理由はなんなのか? ・・・回数別解約理由
お客さまは何を期待し、期待とのギャップはなんだったのか? ・・・継続・非継続ニーズイメージギャップ

結局、issueの特定に必要なのは、

お客さんってどういう期待で、どういう行動を取って、
どういう気持になって、どういうアクションをするの?

ということの「想像力」です。

たとえば、先ほどの75%の継続率の日別解約率を追ってった時、
定期受注から解約までのタイミングが

10日以内に偏っていた場合
20日以降に偏っていた場合

では、お客さまの意識や行動の「文脈」が
ぜんぜん変わってるのわかります?

EC/通販で考えるとついつい数値ばかりでうんうんうなりがちですけど、
実店舗や恋愛にたとえて考えるとよくわかると思いますよ。

いつも来てたお客さんが来なくなった
ずっと付き合ってた人に別れを告げられた

何がいけなかったんでしょうか?

2年目に別れを告げられるケースが多いから、
2年目にプレゼントでもあげますか?(笑)

継続率は、商品・サービスを含め、
お客さまからの評価であるとも言えます。

ただ、それは、初期の貴方の約束に対する評価ですし、
初期に御社に期待していたことへの評価です。
そして、その評価は、決して一朝一夕で下されるものではないでしょう?

幸い、ボクらの武器は商品だけではありません。
継続的なコミュニケーションや継続的なサービス。
時間をかけて、お客さまを大事にしてあげてくださいね。
勿論、愛を持って、叱るべき時は叱ってもいいですよ。

翻って、冒頭の、錯誤を利用した定期に思いを馳せてみてください。
契約で縛ったり、気付いたら届けを出してたり。
そういうもんじゃないですよね。恋って(笑)

継続率を上げるのは難しい。でも、継続率を上げるのにはロマンがあります。
新規顧客獲得と比べると外部環境の変化を受けにくく、
且つ、再現性が高いですからね。
ぜひ、10のKPIを手がかりに(まあ、わかんなかったらお客さんに聞けばいいです(笑))
お客さまからの満足度95%超を目指しましょう!!

We promise your success.

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田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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