Golden Route Strategy

まだまだ魔法は使えないっていう悲喜こもごもな話

先日ウチとEC・通販系メディアの皆さんとインタビュー兼忘年会してたら、
ちょっと嬉しい話がありまして。

メディアさん曰く

「今日、取材してたA社さんが、
『ウチに入ってるコンサル会社がヤバイんですよ、ズバズバ解決していって』
って話をしてたんですよ、どこかは教えてくれなかったんですけど(笑)」


おい、それウチだよ! 

あたしだよ。

にしおかすみこだよ!!!


いや、逆に教えてあげてよって思っただけなんだけど。

そういえば、B社さんの社長さんも言ってたな~。
「メーカーさん同士の情報交流会で、ゼロさんの話最高だって評判だから、
今日からわたしもコンサルの場に参加させてください~」って。

ついでに、こないだ
ウチのクリエイティブスタッフと忘年会してたら、
またまた嬉しい話がありまして。

実は、クライアントのCさんに
2分程度のインタビュー動画を撮らせてもらうために行ったら、
10分以上ずーっとウチのぶっとんでるところについて話し続けて
編集困りまくったって話でした笑


そんな感じでHAPPYもたくさんあったけど、
逆に、悲しいこともいくつかありまして。

クライアントのD
社さんで、新しく入ってきた本部長さんに、
成果が物足りないって言われてしまったコト。

ウチ的には結構インパクト出てたんで成果報酬楽しみにしてるんだけど、
そう思わせてしまった責任はウチにあるんで、
「それならもったいないから今月でやめましょう」って言って
やめさせてもらったこと。

もちろん、フェアな関係を大切にしているので、
きちんとこちらから言えたことはよかった部分もあるんですが、
物足りないと思わせてしまったことに関しては、申し訳ない気持ちでいっぱいで、
悔しくて仕方がないっす。


あと一つ、成果といえば、
E社さんのCRMプロジェクトでめっちゃ結果はよかったんだけど、
成果報酬の算出方法で、クラの法務と見解の相違が起きてしまって、
現場の担当部署のみなさんは完全に納得していただいてたんですが、
話し合いの場を増やしてしまったっていうコトも書いとかなきゃ。
(最後は法務の方もすごく理解を示してくれたんで感動しました)

いやー、やっぱLTV改善による成果報酬ってめんどくさい仕組みだなって
自分でも思うんすよね(笑)

ただ、じゃあ、他にどこがやれんの? 

ボクらは、クラと一緒にクラの先にいるお客さまのコトだけ考えてればいいんだけどさ。
口で成果だコミットだ言うだけじゃなく、
実際、フィーにもマージンにもコミットしなきゃいけない。


ま、そんな感じで今年も一年、色んな出会いと別れがありましたが、
お陰様で、DM0のコンサルティングのバリューは今年も上がりました。

よく、性格のよさそうなコンサル会社さんに、
「ゼロさんが高いからってウチに依頼くるんでありがたいけど嬉しくはない」
って言われます笑

価格が高いってことは、期待される価値も大きい。
それだけ責任も重い。
おまけに結果に対するプレッシャーは大きいし。
怖くて逃げたくなるスタッフさんの気持ちもすごく、よくわかります笑
商品やお客さまや会社の状況に合わせて、戦略から作ってくから時間もめちゃ使うわけ。
コピペでできたら苦労しないよ。


10年間。
『世界をダイレクトマーケティングだらけにする』というビジョンのもと、

世界一結果に責任の取れるコンサルティング会社として、
クライアントと利益相反することがないように、
ツールも代理店も斡旋もせず、特定の会社と提携せず、
つるまず、癒着せず、フェアネスを胸に、
戦友と書いてクライアントと読むヤツらと共に闘ってきました。
何度も言うけどお世辞言わないし、ゴルフもやらないし、
代理店さんと必要以上に仲良くしない。

結果、そんなに儲からないけど、
(ウチのオフィスの坪単価6,000円だから、手狭になってきただけど
なかなか引っ越せないのよ(´;ω;`))

それで別にえーやん。
ボクらには叶えたい未来がある。
ダイレクトのチカラを信じ、お客さまをシアワセにしたいっていう。
培った信頼と実績、そして評判がある。


確かに魔法はまだ使えない。
でも、ボクらは、お客さまのことだけを一緒に考えることができる。
最高に気持ちいい。

しかも、戦友とも喜びを共にすることができる。
最高に気持ちいい。

来年はもっと強くならなきゃならない。
でも、姿勢を変えるつもりはない。

ボクらDM0はこれからも、
Not Client 1st, But Consumer 1st.
を掲げる、唯一無二のcrazyなB2Bとして、
世界を変えていこう。

We wish your merry Christmas.  
 
 

ブレない「っぽさ」

この20年強、ダイレクトマーケティングの世界にどっぷり浸かっていると、
なんとなく潮流的なものを感じることがある。

考えてみると、EC/通販の取ってきた方向性というのは、
その殆どが、顧客セグメンテーションによる効率化や最適化に
集約されると言っても過言ではない。

CRMシステムによる顧客ロイヤルティの分類から始まり、
One to One Marketingの理念が叫ばれ、
MAによる顧客シナリオが進化し、
OMOの捉え方でのカスタマージャーニー。

このブログのタイトルにもなっているGolden Route Strategyの考え方も含め、
結局、ぜんぶセグメンテーションによる効率化・最適化ばかり。

まあ、確かにそれは簡単だし、突き詰められている会社は
殆どないのでやったほうがいいとは思う。

ただ、手段が目的化している感が否めないんすよね。
だいぶ前に、「継続こそすべて」という
一見綺麗ごとにも聞こえるブログを書いたばかりだけど、
KPIを分解すればするほど、部分最適が起こってしまう。

もっとシンプルなことを見失っちゃってるんじゃないかって思うの。
セグメンテーションによるCRMの最適化に未来はない。


そんな折、2020年のEC/通販業界についての展望に関する対談で
真っ先に浮かんできたコトバ。

それは「一貫性」っていう言葉でした。

最初は、

ブランドメッセージの一貫性
商品コンセプトの一貫性
デザインの一貫性

みたいに、
視覚的、直感的な購買行動が増えてきた背景から、
よりデザインコンシャスな商品設計・訴求設計が求められたきたなぁ
くらいに考えていたのですが、

よくよく考えると、顧客の嗜好性が
当然CRM観点でも、

ターゲットの一貫性
戦略の一貫性
コミュニケーションの一貫性
顧客体験の一貫性

みたいな
「時間軸も踏まえて統一された」ブランディングが
求められる時代になってきたって思ったんです。

考えてみると、EC/通販は長らくブランディング後進業界だった。

それはデータベース上に大量の購買データやトラフィックデータを活用し、
個別に可変であるコトの優位性が発揮されやすいという
メジャラブルな環境要因もあるし、
「ツーハン」っていう言葉の呪縛が持つ、なんとなくダサい感(笑)とか、
「マイナー」とか「リーズナブル」とか「カジュアル」とかっていう、
商品や購買行動が持っていた歴史要因もあるし、
商品の疑似体験がしにくいが故の、販売の冗長性やフォーマット化した
購買意志喚起の伝統的販売手法の要因もあるし、
所詮カートやコールと段ボール配送だし、
タイムラグあるし、

みたいなイメージや顧客体験時間の非一貫性要因もあるだろう。
短期的レスポンス至上主義の御仁のポジショントーク要因まで。(笑)


そんな中、EC化以前には、ほぼ唯一のブランディング?要素として機能していたのが、
コールセンターだったのではないだろうか? 

だが、EC化するコマースにおいて、
もちろん電話するヤツなんていなくなるわけで、
顧客に継続的にブランドを伝えていくためには、
より全体的な統一性、一貫性が必要となってくるだろうと。

顧客は雰囲気や姿勢を重要視しだしてくれている。
めっちゃ嬉しい!!
商品だけではなく、サービスやコミュニケーションまでを、
如何に「ブレず」に、「っぽく」
EC/通販におけるブランドをコンセプトメイクし、
継続していける企業がこれからますます躍進していくんだろうなと思うと、
ちょっと嬉しく思うんです。


やっと、焼き畑みたいなマーケティングから、
積みあがっていくブランドのポリシーや文化、
それによって引き起こされるお客様のハッピーが重要視され、
本質的な一貫性が企業価値を決めていくようになるわけですから。
 
 
We promise your success!  
 
 
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田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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