Golden Route Strategy

不易流行~「2回目送りません」と「商品8割」~

イベントが多くて、前回更新から、
2ヶ月も空いちゃってごめん。
 
ちょうどこの2ヶ月の間に、
かなり面白いデータが出たので、
ご無沙汰のお詫びにデータも交えて
役に立つ話をしようと思うぜ。
 
まず、みんな知ってるよね?
「2回目送りません」
って。
知らない人は勉強不足を猛省したほうがいいぜ。
 
そう。
ここ3ヶ月で最近、FBやLAPで
よく見かけるようになった、
「定期じゃないですよー」っていうバナーだよね。
 
だいたいこんな感じのクリエイティブに
なってるコトが多いんだけどさ。
  
 
 
 
考えてみたら、すごくね? 
訴求が「2回目を送らない」
って笑笑
 
よくボクは、「訴求」っていうのは
ただただアピールすることじゃなくて、
「私たちがお客さまに約束できること」で、
ボクが勝手に作った
訴求のフレームワークってのがあって、
MRG(Merit/Reason/Goal)が大事なんだよー
って説明するんだけどさ。
 
「2回目を送らない」
って、なんつーか、言外に
他のヤツはほぼほぼ2回目を送ってきやがる」
っていう前提へのヘイト満載で、
それ以外の訴求が見当たらんのよww
 
でもさ。この、広告の原理原則からは
一見外れてるバナーがさ、
ぶっちゃけすごい取れちゃうのよ、実際。
 
どんくらい取れるか知りたい? 
ねぇ。。。知りたい? 
 
じゃあ、特別に。
 
 
そんな折、2ヵ月前くらいからかな? 
個人的に優勝wwなクリエイティブが出てきたYO! 
 
じゃじゃーん! 
 
 
最近、ツボってて、
会う人みんなに見せまくってるから、
知ってる人も多いと思うけど、
このバナーのどこがおもしろいのかYou know? 
 
2秒でわからない人は勉強不足を
猛省したほうがいいぜ。
 
答えは「簡単手続きで」だよね! 
要は「『簡単な手続きをすれば』2回目は送りません!」
 
いやいや、だいたいそーやろwww
 
とまあ、最後の例は余談なので置いといてさ。
 
感慨深いものがあるよね。
 
2ステから1ステへ、販売手法のメジャーが移り、
そして飽和し、2ステがむしろ盛り返す。
 
とはいえ、そんな余韻に浸る間もなく、
早速戦いの火蓋は切って落とされるわけ。
 
あるクライアントさんで、
1ステの獲得が鈍化し、
且つ、CPAが高騰したことを受け、
2ステへのスイッチを行ったわけです。
(過去にも2ステの実績はある)
 
そしたら、CPA安定してきて、
ざっくりこんな感じだったんすよ。
やばっ! めっちゃ獲れるやん!! 
 
ハイタッチして獲り始めたのも束の間、
事態は急変するわけですよ。
 
DM0スタッフから報告があって、
転換率が…かなり厳しいっす
 
半減じゃん!! 
 
因みに、転換率の相場って答えられる? 
もちろん、商材カテゴリーによっても異なるけど、
だいたいわかるよね? 
※ボクの書籍にも載ってるから、
 わからない人は読み返してね。
 
今回のケースは本品→本品。
如何に事態が深刻かってことなんだよね。
 
さらに、継続率に関しても変化が起きた。
長くなるんで(既に十分長い?笑笑)割愛するけどさ。
 
結論、1ステから2ステに変えた際、
ROIで見たらこんな感じの結果なんよ。
 
さて、ココまでが前置きなんだけどさ。
ボクは過去にも似たような経験を
何度もしてるんだよね。
 
本品売りの会社がトライアルにしたけど、
結果どっこいどっこいの結果で、
在庫リスクと回収タイミング考えて
結局、本品に戻したケースとか、
 
1ステの会社さんが、CPA上がっちゃったんで、
初回価格下げて、CPA下がったんだけど、
継続率も下がっちゃって
結局どっこいのケースとか。
 
みんなも同じような経験ない? 
 
もちろん、販売手法を変更することで、
上手くいったケースもぜんぜんあるんよ。
 
けどね。
結局、「商品8割」なんすよ。
 
この言葉は、ボクがベネッセ時代に、
先パイから聞いた言葉。
 
でも、ボクなりの解釈をすると、
「結局、それ、お客さまの課題を解決(=期待充足)できてる?」
ってコトと、
「マーケティングとは製造と販売含めて全工程じゃね?」
ってコトなのかなぁと考えてる。
 
勝手にずっとそう信じてる。
 
もちろん、販売としてのマーケティングを
否定してるわけじゃなくて、
販売の仕方やコンテンツや情報によって、
商品が同じでも、
お客さまの課題を解決できることは
ぜんぜんあると思う。
 
例えば、すごい昔だけど、古巣で、
「唾液による排卵日を予測する排卵日チェッカー」
的な商品を売ってたコトがあるんだけどね。
最初「危険日がわかる」っていう避妊訴求で売ってたら
ぜんぜん売れなかったんだけど、
「妊娠可能性が高い日がわかる」っていう、
妊活訴求にしたら、爆売れした、とか。
 
例えば、余っちゃうシャンプーを
「塗ってしばらく浸透させる」っていうコンテンツで、
継続率を10%近く上げた、とか。
 
でも、やっぱり、
「赤ペン添削」と「チャレンジ」では
 テストでいい点取れないっていう時に、
「期末テスト出るとこ暗記ブック」と
「出るとこ暗記カード」と
期末テスト予想問題集」を作って、
ぜんぶで「チャレンジ」です。
って言うのが一番パンチ力あったかな。
 
「マーケターが入っちゃいけない聖域はない」
っていうか、みんながマーケターであるべきなんだよね。
 
じゃあ、不易なものってなんだろう? 
それは、
「お客さまに、世の中にどうなってほしい」的な
自分たちが叶えたい世界だけなんじゃないかなぁ? 
 
って思う。
ボクはオシャレなコトバは好きじゃないから、
卑近なコトバしか使わないけど、
なんとなくみんなの参考になる話になってればいいな。
 
「どよ? 結局、それ、
お客さまの課題を解決(=期待充足)できてる?」
って考えるコトは、すなわち、
「なんでお客さんは満足できてないだろ?」
って考えるコトであり、
「わかってんのに変えないわけないよね?
足さないわけないよね?
解決しないわけないよね?」
って動くコトが、最上位にあるべきで、
テクニカルな販売手法は、そのサポート
くらいに考えるべきだっていうことを、
「2回目送りません」から感じたわけ。
 
たぶん、
「半年前に書いた『脱定期』っていうブログと、
最終結論だいたい一緒なんじゃね? 
見てないけどww」
 
やっぱり、秋ってエモいよね。

 
 
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田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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