Golden Route Strategy

〜全日本DM大賞11年連続40冠記念〜10秒55でエベレストに登る話

いやー! おめ!! 
DM0は創業当時から、ペイドを全然しないので、
DM大賞はウチを認知していただくきっかけとして、
とっても貴重な存在でした。
 
お陰様で、EC/通販業界で知らないヤツは
モグリだとまで言われるようになったし
たくさんの戦いの機会をいただき、
戦績で語るスタイルで、ペイドを一切しなくても
「EC通販コンサル界の雄」
としての地位を築けた気もする。
 
DM大賞の盾を収めるために
わざわざオーダーメイドで作った棚が
パンパンになったのが5年前。
tana_
 
その頃から、
よりニーズが新規顧客獲得寄りになっていったのと、
F1時CRMが進化していったことも手伝い、
DM0もオンライン中心、且つ、
包括的な戦略コンサルティングの側面が
強くなっていったこともあり、
DM大賞の話をあまりすることもなくなった。
 
まあ、なんだかんだ毎年受賞は続けてたんすけどね。
 
もちろん、ボク自身、DMは大好きだし、
表現の幅が広く、
可能性をまだまだ秘めた媒体だと思う。
とはいえ今となっては、
クライアントの主戦場も9割オンライン。
業界内でのウチの認知も9割を超え、
もうすっかり受賞自体の意味は
薄れてしまったかもしれない。
 
でも、今回は、喜びを隠し切れないボクがいる。
これは、決して出来のいい生徒とは言えなかった
M永乳業さんとDエムゼロ
1年半に及ぶ戦いの軌跡であり、凱歌だから。
 
M永さんとの出会いは1年半前。
問い合わせをいただいて
NDA結んで数値分析して驚愕したのを覚えている。
 
え? くっそ赤やんww
 
あー、いくらイニシャルでボカしてるとはいえ、
流石にリアル数値書けない、
大企業に忖度しまくりのボクなんで、
小さな声で言うんだけど、
マジで鬼のように高いCPO、
小人のように低いLTVだったわけですYO。
 
初期は緊急手術の連続。
 
ユニットエコノミクスの改善なんて言えば
聞こえはいいけど、
要はCPOとLTVの数値が逆じゃね?
って状態だったわけだから、
 
・オファー最適化
・代理店変更
・バナー記事量産
・獲得面見直し
・LP改善
・LPCVR倍増
・ボット内スイッチ
・サンクスクロス
・ステップメール改善
・継続プログラム…
 
たった1年で次々と大量の施策を投下して、
鬼のようにCPO3割下げて、初年度LTV6割上げたわけ。
LTV6割UPってヤバいっしょww
 
もちろんここまでの成果を
上げることができたのは、
M永さんがDM0のコトを信頼し、
無理難題にもチャレンジし続けてくれたからに他ならない。
 
一歩ずつ一歩ずつKPIを改善していった結果、
ついに許容CPAの目標を達成し、初年度LTVまでの
成功の方程式が描けた。
 
今回の記事になっている施策は
既存ALLのLTVを上げるのが目的のものなんだけど、
前提として、ボトルネックである
上記のユニットエコノミクスの解消があって
はじめて着手できたんだよね。
 
さらに付け加えると、
今回の成功を受けて、この施策は
既存の一定タイミングでルーティン化され、
LTVを上げ続けることになったんだ。
 
でも、みんな不思議に思うよね。
「なんでDM0が入ると圧倒的成果が出るん?」
って。
 
今回の受賞に関するMarkeZineさんのインタビューが
割とヒントになるかなと思って、
ちょっとだけ話すね。
まずは、インタビュー見てきて!
帰ってきてよ!!笑
 
 3shot
 
まず特徴的なのは、
「目的の優先順位付け」
なんだと思う。
 
今回の施策は「継続率を上げる」っていう
明確な目的があるんだけど、
実は、この継続率に至る前に、
「新規顧客獲得のCPAを下げる」っていう
優先順位が高い項目があったことが
インタビューから窺えるよね。
 
つまり、ボクらの目的は
「事業改善」であるってコトなんだ。
そして、その目的っていうのは、
当たり前だけど、クライアントと完全一致してる。
ココがめちゃめちゃ重要なんよね。
 
逆に言うと、事業改善になると思えば、
自分たちの専門外のコトだってやるの
が当然ってコトだからね。
 
数あるB2Bサービスの中で、
クライアント1stを掲げているトコは
いっぱいあると思うけど、
サポート範囲の無い会社さんは
あんまないんじゃないかな? 
 
ボクらがツールや広告代理等、
コンサルティング以外のプロダクトや
サービスを持たない理由っていうのは、
利益相反にならない?
つまり、
そのプロダクトやサービスが
事業改善的に不要だったり、
別のサービスのほうがよかった時に、
自ら解約したり、他にリプレイスしたり
ってのができるっていうコトなんすよね。
 
次に特徴的なのが、
「アホみたいなKPI設定」
なんだと思う。
 
70%ってエグくない? 
 
なんでこんな数字が出せるのかって言うと、
シンプルに目標が高いからっすよ。
 
記事内にもあるけどさ、
ぶっちゃけ10~15%が相場なんよ、
初回出荷以降の「おまとめ施策」って。
 
でも、今回の施策の目標値って
50%に置いたんすよ。
ちょうどこの前、
「おまとめの向こう側」の話を書いたけど、
 
 
F1時だって、50%程度いったわけだから、
既存のお客さまならいけるっしょって笑笑
 
勘のいい皆様ならもうお気づきだろう。
いやいやいやいや。
導線上にあるボット内まとめ率と
DMのまとめ率一緒ってDO・YU・KO・TO!!??
って。
 
でもね。
違うんすよ。
 
ボット内だろうが、DM時だろうが
向こう側にいるのは
「おんなじ人間」なんすよ。
 
エベレスト理論って知ってる? 
 
エベレストに登ろうと準備してる人は
富士山登るのカンタンだけど
富士山登ろうとしてたら
エベレストには登れないって話。
 
高ければ高い壁の方が
登った時気持ちいいもんな
DE・SU・YO!!!!
 
まあ、マジメな話、
導線違えば50%の実績があったり、
DMでも40%の実績があったりするんすよ。
ボクらがそんだけ
たくさんの戦いを経験してるから、
高みを見据えられるってのはあると思う。
 
それに、高いお金もらってる
ってのもあるし、
ROIで返してかなきゃいけない
っていうプレッシャーもあるよね。
 
まあ、やっぱモテるってのが一番おっきいかなww
 
そして、最後の特徴が
「マーケティング×クリエイティブ
を自社完結してる」
ってところかなと思う。
 
記事見てるとわかると思うんだけど、
マーケターがクリエイティブの詳細まで
語ってるんだよね。
逆にクリエイティブの話なのに、
継続解約GAP調査の話までしてるww
 
そりゃそうっすよ。
だって、結局、お客さまが動くのは、
クリエイティブによってだから。
そして、アホみたいなKPIを超えていくには、
「創造」が必要なんすよ。
 
めちゃめちゃハードル高い
って思うかもしれない。
でも、10種競技の100m世界記録って
10秒55なんすよね。
クリエイティブとマーケティングを
両方やる人って、
それだけで世界クラスなんよ。
 
そうそう、
最後にちょっと見てほしいメールがあるんだ。 
 
ウチのコンサルとM永のご担当者さんの
やり取りなんだけどさ。
わかりやすく戦友だよね。
 
事業改善っていう共通のゴールを
目指しているわけだから、
もはや会社だって共通みたいなもんだよな。
 
ってコトで、改めて。
「おめでとう!」じゃなくて
 
「やったね!」

 
 
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田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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