Golden Route Strategy

ダイレクトマーケティングゼロ

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メールアウトの日、ボクは自分のDMを持ってバスに乗っていた

さてさて、今年ももう終わりっすね。
ありがたいことにたくさんのお誘いをいただき、
12月は毎日二日酔いが決定してるので、
今回が今年最後の
Golden Route Strategyになります! 
 
そして、これまたありがたいことに、
飲み会行く度に、ブログ待ってます!」って
たくさんの人に言われるんだけどさ。
 
期待に応えようと
ついつい役立つノウハウを提供しようと思って、
データやらクリエイティブやらを作ってて、
もはや「これブログなん?」って感じだし、
1本1本が重いんよw
書きかけの挫折ブログがたくさんある状態ww
 
なのでたまには、
本来のブログっぽい精神論を書いてみようと思う。
ま、今年最後なので許してけれ笑笑
 
 
ボクはABがそんなに好きじゃないっていう話は
前にしたことがあると思うんだけどさ。
 
魂を分散させてる気がするんよね笑笑
っていうか、
 
「闘う前から負けることを考えるやつがいるか」
 
って感じが適切かもしれん。
 
僕はね。
命削って、爆弾を磨き続けてるんよ。
 
あ、そうだ。
ちょっとわかりやすい例があるから、
これ見せてあげる。
 
 
これはさ。
ボクがベネッセ時代に作ってた
DMの重量を計算するシートなんだよね。
 
ベネっコにとっては当たり前なんだけどさ、
ボクら、DMを「重量」で呼んでたの。
 
150g DM
とか
200g DM
とか。
 
でね。
みんな知ってる? 
紙には、「正寸」っていうのがあってさ。
よく使ってるA4サイズは297mm×210mmで、
A5サイズは210mm×148mm
B5サイズは182mm×257mm
B6サイズは128mm×182mm
みたいな感じで、細かい説明は端折るけど、
「正寸」が一番効率がいいのね。
 
で、さっきのシート、よく見てみるとさ。
ほぼ全部、ビミョーに正寸よりちっちゃいんだよね。
 
ちなみに、これ、version38なの笑笑
ためしにversion1とか見てみよっか笑笑
 
 
ちなみにこれがアップデートの履歴なww
 
 
 
何やってるかまったく意味わかんないかも
しんないけどさ、
要は、規定の重量を超えない範囲で、
クリエイティブをどのように配置するか
 
めちゃめちゃ推敲してるんよ。
 
中綴じのホチキスの重量まで計算してな。
当たり前だけどな。
 
 
いや、わかっとる。
迷いすぎじゃね?って笑笑
 
でもな。
これ、Excel上だけでやってるんじゃないんよ。
 
1回決めて、サムネ描いて、ラフ描いて、
『いやー、これ8Pじゃ無理や』
とか
『ブリッジになる構成物追加してー』
とかなって、
その度、このシートに戻ってくるんよ笑笑
 
で、1mmずつ削ってくんだよ。
斤量薄くしてくんだよ。
 
すげー余談だけど、みんな大好きな進研ゼミのマンガの斤量知ってる? 
 
42.5kg 笑笑
 
激薄ー!! 
 
薄くしてでも、
情報量を増やしたいんだよね。
 
重さは正義だから。
 
※恐ろしいことに、ベネッセは
6g、25g、50g、75g、100g、150g、200g、250g
っていうパタンごとに、統計から、
基準となる反応率の係数があって、
当然重いほど強い。
 
 
まあ、こうやって書いてても、
絶対半分も伝わってないだろうなとは思うんだけどさ。
とにかく、3ヶ月間かけて、
 
爆弾を磨いてくんよ。
 
命と用紙を削ってな笑笑
 
だからさ。
もう、完成した時はさ、
いや、正確に言うと完成したんじゃない。
時間切れになるんだ。
 
前にも書いたように、
何度も何度も、校正を出して、
 
その度に気になる部分が山ほど生まれる。
 
終わらん!笑笑
 
こうして爆弾が出来上がったあと、
 
お客さまの元に届く日まで、
どデカい花火が打ち上がる自信が70%。
不発への不安が30%。
 
もう、このあと、ボクに何ができるっていうんだ? 
 
あった! 
 
 
ボクは、DMを持って出社のバスに乗った。
もちろん、カバンから出して。
 
周りの乗客の日本人の、
50人にひとりはターゲットだ。
すれ違う乗客に向けて、ボクは自作のDMを
思っくそ認知させる。
開けて中を見せる。
頷く芝居をする。
 
何の役に立つかって? 
狂ってるって? 
 
うるせー。
 
逆になんでやんねーの? アホなの? 
 
それくらい、ボクの愛を詰め込んだ、
お客さまへのラブレターなんよ。
 
 
正解はひとつしかない。
 
Aだ。

 
 

トークスクリプト内遷移率見てねーヤツいる?

「結婚するなら考古学者としなさい。
だって歳を取れば取るほど愛してくれるからよ。」
 
全然タイトルと関係ないけど、
先日51回目のBDを迎えました! 
ハッピーバースデー己! 
そして、
この世界の片隅の超実践的マーケティングブログも
60回目を迎えました!! 
スパチャ(角でいいです)待ってます!!   
 
昨日、社員さんたちが、飲み会で、
「DM0って『精神と時の部屋』みたいっすよね」
って話してたのがちょっとツボでした。
意味は深く聞かないけどww
 
ってコトで、
今年も、EC業界のトップランナーとして、
育ちよく盛り上げていきたいと思う所存です! 
 
さて、ここんとこ2年くらい、
ほぼオンラインの話ばっかだったんで、
今日はオフラインの話をしようかなと思う。
 
ズバリ、
トークスクリプト内遷移率を極める!
って話。
 
ウチへの問合せとかで、いまだによく、
「新規もやるんすね!」
とか
「オフラインも相談できますか?」
とか
「CRMだけだと思ってました」
とか言われるんすけど、
DM0のコンサルティングは
特に範囲を設けてないので、
たとえばコールセンターのスクリプト書くとか
日常茶飯事なんすよ
 
で、今回のケースは、
アウトバウンドによる継続率UP施策の話。
 
よくある、
1→2売りの1・2価格GAP高い上に、
初回オファー下げて
よりGAPでかくなって
継続爆下げ案件。
 
誕生日迎えて気分いいから、
ざっくり継続率貼っといてやるわ。
20231010_fig01
 
改めて見返すとBeforeの継続やべーなww
 
「えっ? アウトで継続上がるん??」
って思った御仁、修行が足りんぞ。
 
どんなコールかは太客にしか教えてやんないけど、
 
誕生日で気分がいいからSPCだけ教えといてやるわ。
 
ズバリ…
 
40%
 
因みに、アップセル成功者の継続率は100%っす。
 
たださぁ、
今日びコンタクト率って
どんなに頑張っても45%くらいじゃん。
実際、YOU突然の電話出る? わしゃ出ん。
いや、正確には出る時もあるけど、秒で切る。
いい機会だから言っとくけど、銀行とか不動産屋、
ガンガン電話かけてくんなマジで笑
 
思いっきり脱線しちゃったけど、
とにかくSPC40%とはいえ
コンタクト率45%だとさ、
18%じゃん。
でもさ、実際の継続のUP率って7%くらいなんよ。
(なんでかって話は、確かポップアップクーポンの際に説明した構図とおんなじだから割愛する)
 
継続率7%UP
 
ショボい! 圧倒的にショボい!! 
 
いや、実際、継続率7%上げようと思ったら、
めちゃめちゃ大変なのは
世界中の誰よりわかってますよ。
 
でもね。
圧倒的目標を設定することが、
思考のスタートだって話
この前したばっかっしょ。
 
そーだなー。
70%くらいいっちゃおっか! 
 
さて、そしたら、まず現状把握だよね。
なんで40%なん? 
 
とりあえず
「お客さんがどこでNo!言うてるか」みてみようぜ。
 
秘技! 「スクリプト内離脱率!」
 
いや、ぜんぜんたいしたもんじゃなくて、
ボット内CVRのコール版やん。
 
どれどれ。。。
なんじゃこりゃ
 
20231010_fig02
 
偏見なんだけど、コールセンターの人って
マジデータ弱くない? 
レポートしょぼしょぼすぎんぞ、毎回。
 
出し直させてっと。。。
 20231010_fig03
 
なんじゃこりゃぁああああああ!!! 
 
話聞いてもらえとらんやん! 
速攻切られとるやん! 
 
なんでじゃろ…
 
想像してみ。
あー! そうよね。
わけわからん電話番号からかかってきて、
オープンハウス
だった瞬間の
 
あのテンションのダダ下がり感
あのイラっと感
 
わかるわー。
 
でもさ、
ヤマトの不在配達電話はイラっとしないじゃん。
 
なるー! 
 
「営業」じゃなくて「連絡」なら、
聞いてくれるんか! 
 
まず、大抵のアップセルってのは「営業」だよね。
その建付けを変えるのが一番重要。
 
たとえば、わかりやすく言うと、
「継続してくれ!そしたらこれやる」(営業)
→「これやる、次回受け取ってくれ」(連絡)
みたいにね! 
 
さらに、「営業じゃない感」を
こんな感じの入りにしたんよね。
 
 
でも、もう一つ引っかかってることがあった。
 
それは、このクラ、他のクラと比較した時に
名乗りでの離脱が高かったんよ。
 
そこで、
 
奥義!  「なかなか名乗らなーい!」
 
 
おし! 
 
結果知りたい? 
 
75%
 
ボット内CVRはみんなちゃんと見るんだけど、
スクリプト内CVRってみんな見てないんだよね。
 
まあ、もちろん、
インバウンドのCVRは
デフォで95%以上あるんで、
そんな見なくてもいいかもしんないけど、
アウトバウンドは
けっこう探求し甲斐があるし、
何より、ブルーオーシャンだからおもろいぜ! 
 
どうせ繋がんねーんだから、
せめてつながった時は、
100%クロージングできるように、
美しいコミュニケーションをしようね! 
 
あ、もちろん、
お客様に誤解を与えるようなコトだけは避けてね。
育ちよくいこーぜ! 

 
 

~遷移は少ないほうがCVがいい、基本的にはね~神は細部に宿るっていう話

みんなお待たせ!
お盆に書き始めたんだけど、
いつも以上に筆が重くて、
8月終わりになっちゃったぜww
 
まずは、このボクが担当した、
ベネッセ時代のマンガの再色戻を
見てほしいんだけどさ。
 
 
たぶん見る人が見たら、
「これ、再色でやること⁉」
って思うと思うんだよね。
 
たとえば「1/4角開ける」とかww
 
でも、これって
1本で約100万人が見るマンガだし、
予算だって2億だぜ
(ホントは1.5億だけどオレクラスになると予算なんてオーバーしてナンボなんでww)。
1週間で1万2000CVよ。
ぜんぜんやるっしょ。
 
そんで、完成したマンガがこれよ。
 
 
みんなこう思ったんじゃね?  
 
「たいして変わんねー!」
 
その通りだと思う。
でも、違うんよ。
ココで0.1%変わるんよ。
たった0.1%
 
でも、1,000CVだぜ。
 
実はベネッセには、
「最初にヒットを出せないヤツは
一生ヒットを出せない」
っていう
ホントに残酷な都市伝説があるんだけどさ。
 
ボクはそれって
「受け手の気持ちを考えられる力」
は一朝一夕では身につかない
っていう意味なんじゃないかな~
って思ってるんだよね。
 
でも、もう一個大切なコトがあると思ってさ。
 
「自分を信じていること」
 
だと思うんだよね。
 
さっきの例とかもさ。
めっちゃ反対されるんよ。
「そんなに拘る必要ないんじゃないの?」
とか
「そんなんで変わるの?」
とか
「リスク大丈夫なの?」
とか
「予算オーバーなんじゃないの?」
とか
「うまくいかなかったらどうすんの?」
とか
「責任取れるの?」
とか
「運用大変じゃないの?」
とか
「根拠はあるの?」
とか…。
 
 
「うるせーーーーーー!!」
 
一生同じ道歩いとけ。っつーか
外出んなww
 
大抵、今までやったことないコトは初めてで、
大抵、そんなんで変わるん? 
ってコトよ。
 
ちょうどさ、
おもろい例が二つ直近であったんで紹介するわ! 
 
ひとつは、みんな大好き確認画面よ。
いまや、VIVA!改正特商法で、
価格ギャップ&1→2売り等の誤認系の会社さんの
確認画面離脱率は全盛を迎えてるんよ。
 
ドンマイ! 
 
ボクは基本育ちがいいんで、
なるべくそういうのやめたほうがいい
と思ってるんだけどさ。
 
まあ、多かれ少なかれ、
確認画面での表示内容の厳格化と修正可能
っていうルールは、消費者にとって
一定の効果をもたらしてくれてる
と思うんだよね。
 
そこで、最近、
ボット内の確認画面離脱率を下げるために、
「ボット遷移させたほうがいい」ってケースが多い
っていう事実が見えてきたんだよね。
 
 
「いやいや、遷移減らすためにボットにしとんちゃうんかい!」っていうww
 
他にもあってさ。
 
確認画面でおなじみの
規約同意のチェックボックス
ってあるじゃない? 
 
あれもさ、なるべくひっそり
存在させてたんだけど、
ど真ん中にドーンって持ってきたら、
離脱率めっちゃ下がったんよね。
 

でも、こういう、直感に反することでも、
「受け手の気持ち」
よーく考えてみると、腹落ちする部分ない? 
 
要は、確認画面って、
不動産の重要事項説明みたいな
シチュエーションなんだよね。
 
あの瞬間ってめっちゃ考えない?ww
 
たとえば、遷移って、
その逡巡を少しだけ、切ってくれるし、
チェックボックスどーんは、
「はい、はい、わかったわかった!
サインしますよ」
感を出してくれるんじゃないかな? 
※あくまでもお客様のマヨマヨを
防ぐためだから、誤認はやめような。
 
でもさ、たぶん、
どっちもデフォルトの仕様とはぜんぜん違うんよ。
 
こういう細部にまで、
「受け手の気持ち」を張り巡らせるコトが
できるかどうか? 
 
もちろん、
ガタガタ言ってくるヤツ
ばっかりだと思う。
 
でも、
「自分が一番お客さんのコトわかってる」
っていう自信を持って、
日頃からよき消費者であろうぜ。
 
余談だけどさ、
この話には続きがあって、
実は、もっと確認画面離脱を
小さくする手法ってのが見つかったんだ。
 
自分が一番、
本能的にボタンを押すタイミング
っていつだろね? 
 
また、なんか見つかったら教えてくれよな! 
 
We promise your success! 

 
 

田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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